家族の支援

家族の支援

家族に負担をかけたくないという思いがあるお婆ちゃんが話してくれました。

「こんな婆さんの話なんか、家族は嫌がるから家では黙っているのが一番。無言の情。」

家では無口なお婆ちゃんのふりをして、デイサービスではお笑い芸人顔負けのジョークを飛ばし、おしゃべりをしてストレス発散をしています。通い始めた最初の頃は、家族の不満、近所の不満、病院の不満、あの世に行った夫の不満など、心に溜まっていた鬱憤を思う存分発散。

おしゃべりをしてすっきりしたら、「こんな婆さんでも面倒みてくれるからありがたいよ」と家族への感謝の言葉で締めくくるのです。さすが世当たり上手、長く生きた分知恵もあります。見ざる、言わざる、聴かざるのふりをして黙って家族の様子をみて、おしゃべりのネタにしているかもしれません。しかも同じ話を1日に何度もリピート。お年寄り本人は、話したことは忘れてしまうのですが、話す内容は同じです。忘れてしまう内容と、忘れないで心に残っている事の違いはいったい何だろうと不思議に思うのです。認知症のボケなのか、天然のボケなのか、まさか意図的なぼけかもしれないと疑うことも度々あります。同じ話を何度も真剣に話しているお年寄りの表情、しぐさが可愛らしくてたまらないので、聞く方も楽しんでいます。

他に、多くのお婆ちゃん達が良く口にする言葉があります。「ボケたら家族に迷惑がかかるから、ボケないように頑張らないと・・・」

ほとんどのお年寄りは、実は自分がすでに認知症でデイサービスに通っているのに、心の中はいつも家族への思いやりで溢れています。その思いやりの心を大切にして、思いが実現するように支援したいと思い、家族との橋渡しができるように努力しています。

これまでの経験で、自宅で家族に看取られてこの世を離れていくお年寄りや、介護をしている家族の方とたくさん出会いました。家族の存在はとても大切なのだと感じ、家族がお互いの存在に感謝できるように、一つでも多くの家族が幸せに過ごせるようにと願っています。

共生型デイサービス「おたがいサロン」(室蘭市白鳥台)には

◎「やりたい」に挑戦できるワクワクする自由がある
◎子どもからお年寄りまで誰でも安心して自分の個性を表現できる場所
◎生きる喜びを分かち合える仲間ができる
日常のあれこれ(スタッフ ブログ毎日更新中)

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