お年寄りへの思い

おたがいサロンは代表者の自宅から始まりました。我が家へお招きするお客様として受け入れ、家族のように過ごす空間でした。大切な家族をお預かりするので、とても責任重大に感じ、緊張の毎日です。それは今でも変わりません。でもしかし、○○様などとはお呼びしていません。本人が嫌がらなければできるだけ、苗字ではなくお名前で呼んでいます。同じ苗字の方がいることも理由にありますが、何歳になってもできるだけ女性は女性として、男性は男性として接したいと思っています。そしてなるべく本人がリラックスできる関係になるのであれば、○○さんであったり、○○ちゃんであったり、人によって関わりかたも異なります。当然お年寄りにも個性があり、積み上げてきた歴史のある人生観を大切にしたいのです。

ちゃんづけで呼ぶなんてとんでもないとお叱りになる方がいるかもしれません。ずっとお年寄りと接してきて、呼び方、態度など表面上は相手を尊敬、尊重しているように見えるかもしれませんが、心がともなっていないことが多くあるのではないだろうかと疑問を感じたことがります。

お年寄りの何十年という長い人生の中、終盤にさしかかり最後の数年か数十年、その人と関わり人生の時間を共に過ごせることに心から感謝しています。相手の事を心から知りたいと思い、何がしたいのか興味を持ち、希望が叶うように努力したいと思っています。本当の尊厳とは、人への思いやりの感情を心から感じて接する事なのではないだろうかと考えるようになりました。

毎日、お年寄りと一緒にいるのがたまらなく楽しくて、とても幸せです。人生の終わりまであなたは大切な存在なのだと感じられるように、人と人、家族と本人の橋渡しをすることが私たちの大切な役割の一つです。