人を信じる

人を信じる

人の成長には、経験の積み重ねから学ぶことがあり、失敗しないように、なんでも手を差し伸べることが優しさではないのです。失敗して苦しさ、悲しみ、悔しさ、辛さを自分の糧にして前進する力は誰でも持っていると思います。せっかく経験しようとしているのに、邪魔をしては学びになりません。でも人は自分が弱いからつい手を出してしまいがちです。

私は人を信じています。それは、人は裏切らないとか、人が思い通りになるとかではなく、人は誰でも自分の望む道を選んで、行動する勇気を持っている、その力は誰にでもあると信じているのです。きっと、納得のいく自分に成長するまでには、たくさんの経験が必要で、泣き虫の自分、怒っている自分、嘘つきな自分、臆病な自分など、嫌な自分も経験するでしょう。時には嘘をついて人を騙す経験もします。そしていつか、我欲を手放しもう十分幸せだと感じる時が訪れて、人に幸せを与えられる人になれると思っています。

経営者になってみて孤独の苦しさを経験しました。1人の世間知らずの女性が、道内で珍しい形態でデイサービスを開業すると、多くの偏見、誤解、裏切りを経験します。でも今は、一人ぼっちだと感じるのは実は幻想なのだと理解できます。反対意見や偏見の壁があることで本当に自分がやりたいことを見つけられました。人に反発するのではなく自分のこだわりを捨て、心を開くことで異なる意見や偏見の意見からさえも、何かをみつけて得られるものがありました。だからこそ全ての人の存在に感謝できます。良いも悪いも、敵も味方も、勝ちも負けも、正しいも間違いもないのです。それぞれの人が「今」選んだ自分を経験しているのだと思います。

自然の中はとても優しい空気が漂っています。深い緑の木々、静かに波立つ湖、山の空気の中に優しさを感じます。優しさとは良いも悪いもすべてを受け入れ、どのような結果になろうとも期待も押しつけもなく、選んだ結果を経験できるようにそっと見守る強さです。もちろん黙って見守った結果の責任もしっかり負うのです。疲れた時に自然の仲間にいれてもらうと、元気になれるのは自然な見守りの優しさに包まれるからのような気がしています。人を信じ、人を見守り、経験を積む事で人が変化、成長していくことを、看護師として、経営者として支援したいと思っています。

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