September 2018

Month
感動の美味しさ~人の心が動くとき(藤田)(2018.9.30)-Vol.230-
入院していたおじいちゃんが退院してきました。 「体力が落ちた」と元気がなく食欲もあまり回復しません。天気が良かったので皆でお寿司。 最初は「足が重たい」と行くことを渋っていたおじいちゃんを、おばあちゃんが誘いました。 お寿司を口にしたおじいちゃん。 「いや?美味い。びっくりした」 美味しいを連発しながら涙を流します。 ...
愛しあう生き方(藤田)(2018.9.29)-Vol.229-
デイサービスに通っているおじいちゃん。 いつも一緒に生活している、おばあちゃんが病気で入院してしまいました。 「ばあさんがいなかったら、もう俺は死んでしまう」 おじいちゃんはしょんぼりしています。 おじいちゃんは若い頃、社会で大活躍してきました。仕事で日本中を飛び回り、天皇陛下に勲章ももらいました。おじいちゃんが家を留...
生きた言霊(藤田)(2018.9.28)-Vol.228-
生きていくって、楽しことだけではなくて、悲しいこと、辛いことも沢山あります。 辛いことがあるから「楽しい」を感じることができるのですが、希望を見失い、人を信じることができなくなり、心を閉ざしてしまったり、1人で孤独に耐えなくてはいけないときもあるものです。 その感情を乗り越えるために時間が必要な場合もあります。いろんな...
仕事に対する強い責任感(藤田)(2018.9.27)-Vol.227-
おじいちゃんは、お仕事に対する責任感が強いのです。 のんびりしてはいられません。 ちょっと身体を休めたら、仕事に行かなければなりません。 「さあ、そろそろ私はこれで失礼します」 時計を見ながらそう言って、右手をあげて「じゃ!」 満面の笑顔で出ていこうとします。 いろいろお話を聴いて、身体を休めて貰おうと工夫しますが責任...
真剣勝負の山崩し(藤田)(2018.9.26)-Vol.226-
将棋の駒で山崩し。 なんとなくテーブルの上に置いて、なんとなくセッティング。 「もう忘れたよ〜」 「私、もうできないよ〜」 遠慮しながら、最初はゆる〜く始まった山崩しですが、どんどん白熱。 「あんた、そうやったらだめだよ」 と他の人のやり方に指示を出す。 スタッフがちょっといたずらすると 「なにやってんの アホ」 と野...
夜中のマジシャン(藤田)(2018.9.25)-Vol.225-
高齢者住宅の朝は、入居しているお年寄りのモーニングケアを行いないながら、食事の準備。ちょっぴり忙しい時間です。 そろそろ、起きる時間なのでお部屋に行き声をかけます。 スタッフが「朝ですよお」と声をかけ、綺麗に整っているお布団をめくると、横たわっている身体の横に、脱いだ下着が。 どうやら夜中に、下着を脱いでパジャマだけを...
子どもたちの感受性(藤田)(2018.9.24)-Vol.224-
児童は何を思うのでしょう。 麻雀を楽しんでいるお年寄り。 お片付けをしているお年寄り。 山崩しで白熱しているお年寄り。 お祈りしているお年寄り。 車椅子に乗っているお年寄り。 自由に過ごすお年寄りと一緒に過ごし、子どもたちは何かを学ぶことでしょう。 お年寄りは身体が不自由なこと。 それでも自分でできることは自分でやろう...
不確かな記憶ゆえの健気さ(藤田)(2018.9.23)-Vol.223-
お年寄りは、自分の記憶の不確かさの中で生活していると時々感じているものです。 「ご飯何食べたかな?」 「お金持ってきたはずなのに財布に入っていないな?」 「今日は何曜日だったかな?」 それでも、自分の「今ある記憶」を細い糸でつないで生活します。 きっと、記憶が確かではないことに、不安があるのでしょう。 「私、時々あたま...
心のこもった嘘(藤田)(2018.9.22)-Vol.222-
住宅に入居しているおばあちゃん。入居して1年近くたちます。 デイサービスに行き、夕方住宅に帰ると今日がお泊り「1日目!?」になります。毎日が新鮮です。 ある日の夕方も、おばあちゃんからスタッフに声がかかります。 「ちょっと、今日ここに泊まるのに家に電話してくれたかい?」 「大丈夫、電話しておいたよ」とスタッフ。 「誰で...
寛容な心と幸せな空間を守る責任(藤田)(2018.9.21)-Vol.221-
おたがいサロンのお年寄りには、他者を受け入れる心の広さがあります。 歌を口ずさむおばあちゃん。皆が食事をしている間でも、好きな歌を歌っています。今日は特別大きな声。時折笑い声もまじりながら楽しそうに笑顔で歌っています。 周囲で聞いているお年寄りたち。ともすれば「うるさい」「行儀悪い」と思う人もいるかもしれません。 でも...