【解438】おしゃべり支援と尊敬し合える関係づくり(つるっち)〜室蘭の小さなデイサービス
今日は、以下の記事を私なりに整理します。
おしゃべり支援と尊敬し合える関係づくり〜室蘭の小さなデイサービス
尊敬しあえる関係を築く上で「おしゃべり」支援がとても重要だというお話です。
おたがいサロンでは、「尊敬し合う」が、互いの関係性の基盤にあります。
そのため、おしゃべりは、とても重要な支援になります。
スタッフが、ただ座ってお年寄りと話に興じている姿は、一見したところ、遊んでいるようにも見えます。でもそれは目の前にいる相手に誠実に向き合う姿でもあります。相手と同じ目線で、おしゃべりをします。一人の人間として、人生の大先輩として、その人が生きてきた重みを必死に受け止めている姿です。
ですが、おたがいサロンのスタッフは、皆、目の前の利用者さんと夢中になっておしゃべりをしているように見えますが、実際には周りの状況にも細心の注意を払うことを忘れません。目の前のことしか見えていないと、周りで起こっていることがわかりません。事故が起こる可能性だってあります。他の多くのデイサービスとは異なり、一人一人の利用者さんの自由を可能な限り保証しているため、そのリスクはとても大きいとも言えます。だからこそ、周囲で起こっていることも細心の注意を払いつつ、目の前の利用者さんとしっかり向き合う必要があります。それはとても難易度が高いはずですが、おたがいサロンのスタッフたちは、皆、まるで当たり前であるかのように、この難しい業務を難なくこなしてしまいます。それは、「専門職」としてのスキルです。
この専門的なスキルに支えられ、一人一人の利用者さんとのおしゃべりが可能となり、そのおしゃべりを通して、その人自身を知るのです。誠実に向き合い、おしゃべりをすることで、相手がどのような人生を生き抜いてきたのかをつぶさに知ることになるのです。一見、ただのおじいちゃん、おばあちゃんに見えても、話を丁寧に聞いてみると、本当にたくさんの苦労をされてきたことがわかります。自然、相手に対する尊敬の念が芽生えるのです。表面的な関わりからは、決して見えてこない、知ることもできない、人間の深みに触れることもあります。そんな時、相手に対する尊敬の念も一層増すのです。
おしゃべりを通して、相手と誠実に向き合うことで、自然と尊敬が芽生える。これもまた、福祉の業界に限定された話ではありません。私たちの日常を取り巻く、あらゆる人間関係にあっても同様です。
だからこそ、おたがいサロンの日常は、私たちの日々の生活の中で、「相手と誠実に向きあっているだろうか？」「相手を尊敬するとはどういうことなのか？」「互いを尊敬し合う関係とは、「他ならぬ私」にとってどういうことなのか？」
そういう批判的な問いを投げかけ、私たちの人生をより豊かなものにしてくれる数多くのヒントを与えてくれるのだと思います。
（つるっち）
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