サロンの中で、一番大きな存在は九〇代以上の長老たち。 人生九〇年も生き抜いてきているので、実は他の誰よりも強いメンタルの持ち主です。 「私は歳だから、何もできないのよ〜」 そんなオーラを全身から放ち、人に手伝ってもらうことを厭わず、涼しい笑顔でのんびり過ごしています。 七〇代八〇代の若手おばあちゃんたちは、スタッフが長...
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夜中のうちに、お隣の建物は電気が復旧しているのに、おたがいサロンは相変わらず停電。 だからこそ、いつもの顔なじみのスタッフと笑える、日常の時間を提供したいと思い、希望者だけデイサービスに来ていただきました。 いつもと変わらないお年寄りの元気な笑顔に、こちらのほうが癒やされます。 電気が復旧しているお隣のデイサービスから...
夜中の3時に、建物が崩れるのではと思うほどの大きな揺れ。同時に停電し施設内は非常灯の明かりのみになります。地震に気づかなかったのは入居者8名のうち、おばあちゃん2人とおじいちゃん1人。流石です。 地震で目覚めた5名のお年寄りはお部屋から出てきて、驚きを隠せない様子。私と他役員、職員は停電で自宅の中も落ち着かない状況で、...
ゆうこさんが衣紋掛けを沢山手に持って歩いていると、持ちきれずに近くにいた男の子に助けを求める。 わけも分からずとにかく渡された衣紋掛けを受け取る男の子。 ゆうこさんの手の中の衣紋掛けはどんどん崩れてこぼれていく。 そしてまた、男の子に渡していく。 きっとゆうこさんは男の子に何か良いものをあげているつもり。 男の子は何も...
おじいちゃんのお風呂のあと、子どもたちがドライヤーの取り合い。誰が髪を乾かすか。今日は男の子の番。 ドライヤーを近づけすぎて熱くないか、きちんと乾かせるか、スタッフはちょっぴりヒヤヒヤしながら見守る。 男の子は髪の毛を優しくなでている途中で勢い余って「パンパン」と叩き出す。でもおじいちゃんは優しく「たたかないで〜」と言...
さりげなくエプロンを差し出すと 「何?仕事かい?」 と言いながら袖を通し、仕事モードのスイッチが入る二人。 八百屋の店番、高台レストランのウェイトレス、ご飯盛り付けそして茶碗洗となんでもこなす。とても優秀な助っ人です。 二人の仕事ぶりを見ていると、素敵な優しいお母さんだったのだろうなと感じます。 物忘れはご愛嬌。忘れて...
毎日デイサービスに来ているおばあちゃんがショートステイ(短期入所)を利用しました。初めてのお泊りで、おばあちゃんが混乱しないか心配だったのですが、無事に2泊3日の冒険を終え、久しぶりにデイサービスに元気な笑顔で登場。 「久しぶりだね〜。どこか行ってたの?」 スタッフが聞いてみました。するとおばあちゃんは 「層雲峡と定山...
私は、看護師として病気や障害などの事情で生活に支援が必要な方々をお預かりして、それぞれの家族が幸せになるお手伝いがしたいという思いから「おたがいサロン」をはじめました。沢山回り道をしながら、10年近くの時間をかけて、その思いと願いが具体的な形になりました。 利用して下さるお年寄りや子どもたちは、輝くような個性を持ってい...
いつも仕事にでかけたくて仕方がないおじいちゃんがいます。 スタッフと仕事の話をしたり、何か作業に集中できる時間をつくり、出かけなくても良い方法を探しながら過ごしています。 ある日、布を切る作業を手伝ってもらっていました。几帳面なのでとても丁寧に布を切っています。 何をしているのか興味をもった男の子。おじいちゃんの様子を...
おじいちゃんもおばあちゃんも、皆優しくて、いつも笑顔で、ユーモアがあって、愛情に溢れています。 私たちスタッフはいつも、その恩恵を受けて楽しく過ごすことができるし、毎日頑張っていられます。 おじいちゃん、おばあちゃんの時代背景を考えると、戦争で家族や知人を亡くしたり、食べるものも満足になく空腹に耐えた時期があったり、親...