心地よい空間(藤田)(2019.4.24)-Vol.436-共生型デイサービス

心地よい空間(藤田)(2019.4.24)-Vol.436-共生型デイサービス

ゆうこさんがお昼寝中。
なんとなく居心地がよい場所のようです。

一緒にゴロゴロして、ひらがなのお勉強をしている男の子。
文字盤を押すと音がなります。

周囲が騒々しくても、
ゆうこさんはぐっすり夢の中。

男の子はひらがなに集中。
ふたりともリラックスしています。

一眠りしたゆうこさんはお目覚めスッキリ。
掛け物をたたみながら、男の子に優しく声をかけていました。

家族では無いのに、家族のようにリラックスできる空間です。
(藤田)

自由を尊重する人間関係と感情の表出(つるっち)

ひとりひとりの自由を尊重し、スタッフは見守りに徹している「おたがいサロン」のほのぼのとした日常の光景です。

普通なら、スタッフがかけより、男の子を移動させてしまうかもしれません。
おばあちゃんが隣で寝ているのだから、音が出ないものを代わりに与えようとするかもしれません。

でも手を出さずにしばらく見守っているスタッフ。

その結果、男の子は、自分がリラックスできる場所で楽しいひとときを過ごす。
ゆうこさんも嫌な顔をするどころか、安眠した後に男の子にやさしい言葉をかける。
はたから見ると、まるで「家族のようにリラックスしている空間」がそこに生まれます。

もし、ゆうこさんが「うるさくて寝れない」のであれば、男の子に「静かにしてほしい」と伝えるかもしれません。男の子は、それに納得して、ゆうこさんに配慮するかもしれません。或いは、逆に、怒り出す可能性もゼロではありません。

でも仮にそうなったとしても、「思っていることを自由に表現できる」「ひとりひとり好きな時間をすごしてよい」という安心した環境があれば、一時の感情の起伏は些細なことのように思います。互いに衝突するということも出てくるはずです。そのときも思っていることが言える環境は大事です。仮にそれが、怒りの感情だったとしても。

人間にとって、怒りの感情もまた、喜びと同じく大切な感情です。そうした感情もふくめて人間です。

怒りの感情を締め出したコミュニティーは、どこか不自然です。管理している側が意図的に取り除いてしまい、「楽しい」「居心地がいい」だけの環境を作り出すツケは、どこかで支払わなければなりません。うっかり、管理者の目が行き届かないところで問題がおこることもあるでしょう。「怒り」への対処を長らく経験していない利用者さんたちは、その感情に振り回されてしまいかねません。

この点、近年の福祉教育は、大きな落とし穴に陥っている気がしてなりません(この話はまた別の機会に書きます)。

「誰かに注意されたからやめる」ではなく、注意されていらいらして怒ってしまったけど、当事者間での人間関係の中で「確かにその通りだな」と納得するという経験は、大きな成長につながります。信頼できる人間関係の網の目の中で、人は成長していきます。

それにまた、子どもたちは、私たち大人が思っている以上に、人間をよく見ています。だから、男の子にとっては、ゆうこさんの隣でお勉強していても、大丈夫ということを知っているのかもしれません。またゆうこさんもうるさいのはまったく気にならず、小さな小さな子どものそばにいたいと思っているのかもしれません。そうだとすれば、「寝ているおばあちゃんのそばで音を出すのはとんでもない」と、型にはまった「よくないことだから」という介入は、当人たちにとっておせっかいどころか、ありがた迷惑で、二人にとってもっとも落ち着ける居心地のよい空間を奪っていることにもなるのです。

こうした自由や人間関係にまつわる問題は、福祉業界にのみ限定されたものではありません。学校や大学等の教育現場においても、一般の会社においても、もっといえば、私たちの日常生活の中でも立ち現れる問題で、根っこの部分は共通しています。だからこそ、おたがいサロンでの利用者さんたちとの日常は、私たちが生きる上で多くの示唆に富んだ学びを提供してくれるのだと思います。
(つるっち)

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子育て中の方は、とても働きやすいと思います(お子さん連れでの勤務okとか・・・)

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北海道の働く女性応援プロジェクト【HATAJOラボ】の企業部門で準グランプリに輝いた(北海道新聞社主催)。ご縁があって雑誌porocoの編集長 福崎里美さんの推薦をいただき応募した。「すご〜い!!」「しばらく前に、うち(=おたがいサロン)の働きやすい環境って何?、とかきいていたやつですか?」結果を伝えると、職員も一緒に大喜び。おたがいサロンでは当たり前のことが、他では違うこともある。でも、会社の中にいると何が違うのかよくわからない。特別な何かをやってるという実感もない。きっと、他の会社も同じような取り組みを...

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